12月24日。
日本中が騒いでいる日に、いつものように栗山駅に降り立つ男が一人。「造り酒屋をもっと知る会 その125」に参加です。
ということで、いつもの構図から始まります。
先月よりも雪が増え、すっかり栗山は冬の景色ですが、それでも空は明るいですね。
例年より暖かいとは言え、それでも冬の空知は寒いです。
雪をしっかり踏みしめながら歩いていきましょう。
記念館に着いてみると、それは寒いはず。こんなにたくさんのつららがぶら下がっています。早速中に入って、身体の中から温めることにしました。
時期的に、新年をお祝いするお酒が多いですね。逆にいうと、もうそういう時期だということです。
今年もいろいろなことがありました、お酒を見ながら1年を振り返ってしまいます。
ちょうど時間になったので、まずは蔵見学からです。
先月見学した時はまだ製作中だった、新しい杉玉の下をくぐると、杉の芳香がして、自分も清められたような気がします。
甑はちょうど休憩中でした。
今日も大量の米を蒸したのでしょうか。お疲れさまです。
仕込み蔵に移動をして、もろみを見せてもらいます。
これは、留のもろみです。見た目でわかりますね。まだまだこれからです。
そしてこれが9日目のもろみです。ここからさらに発酵が進みます。
栗山の寒さがわかるのが、タンクに巻かれたアンカです。
この時期になると、温めないと発酵が進みません。これが3月まで続きます。
いつ見ても壮観な、9台の佐瀬式の
槽。
すべてが動いていた時は、さぞかし迫力があったんだろうなと、昔を想像してみます。
1台でいいから、いずれ槽での搾りが復活しないでしょうか。
外に出て見ると、青空が広がっていました。
毎年12月の知る会は、途中から猛吹雪になることが多いので、これは来年いいことがあるのではないかと、勝手に吉兆のしるしにしました。
会議室に移ってからは、本醸造についての考察と、おつまみとの相性体験です。
最初に本醸造についての説明があり、その後、以下の5種類を呑み比べて行きます。
・純米酒
・アル添後の本醸造
・さらに加水+加熱
・アル添本醸造にごり+加水+加熱
・アル添本醸造生+加水
「北の錦」の新酒は例年本醸造から始まるので、その新酒をより楽しんでもらおうという趣旨です。
それぞれのお酒のスペックは違うので、必ずしも完全に正確な訳ではないのですが、段階を追って呑んでいくと、違いがわかって勉強になります。
その辛口の本醸造を呑みながら、どの肴がいいかという重大なテーマに挑んでいくのも今回の重要な目的。
写真のお皿は、12時の位置から時計回りに、チーズの塩麹漬け(ブラックペッパー風味)、わさびの醤油漬け、黒オリーブの唐辛子漬け、大根の塩麹漬け、するめ糀漬け(ラー油入り)、民田茄子のからし漬けです。
それぞれの、辛味成分も一緒に合わせてみようという考えですね。
みんなでワイワイ言いながら食べ呑み比べ、盛り上がってきた時に出てきたのが、精志さん自家製のベーコンの唐辛子漬け。
塩麹に漬けたベーコンをさらにもみじおろしに漬けたものです。塩麹を生かすために、あることに気をつけてベーコンを選ぶといいと、コツまで教えてもらいました。
これにはみんな納得。さらに日本酒のペースがあがるのでした。
終わってからも何人かで残って、おしゃべりをしていたら、あっという間に陽が落ちました。冬は本当に時間が経つのが早いです。
実は後半戦、「そして日本酒でモテ可能か。」というタイトルで、専務の為になる講演があったのですが、それは諸般の事情により、割愛させていただきます。(笑)
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・「
小林酒造」
住所 〒069-1521夕張郡栗山町錦3丁目109
電話
0123-72-1001
営業時間 記念館10:00-16:00(冬季期間中)