2012年8月23日木曜日

8月の東北 ―気仙沼港周辺―

8月15日。
去年の10月以来、10か月ぶりの気仙沼。
あっという間の10か月でした。

街中に立っているのぼりを見ると、気仙沼に来た気持ちが強くなります。
三陸を歩くと、各地に見られる復興への願いがこもったのぼり。

街は少しずつ、明るさを取り戻そうとしています。
気持ちを奮い立たせるためにも、そして鎮魂のためにも祭が必要。


気仙沼市役所の駐車場です。
震災直後の3月26日に訪れた時、地元のお弁当屋さんがここに仮設の食堂を開いていました。
小さな女の子がむさぼるようにおにぎりにかぶりつき、そしてニコッと笑った顔が忘れられません。


港に近づいてくると、まだまだ津波の爪あとがいたる場所で見られます。
解体されて、基礎だけ残した部分も増えてきました。
仮設の店舗も増えてきましたが、まだまだ少ないですね。少しでも早く、看板をかけ戻せる日が来るように。


ようやく活気が出てきた「おさかな市場」の周辺。
港の北側では、大きな船の修繕が行われていました。

フェリー乗り場の奥の方では、ビルが建築・改修されています。
少しずつですが、動き始めた箇所も見られるようになってきました。


一方で、港本体はいまだに津波の被害を受けたまま。
桟橋はまだ海の中にあるので、フェリーは直接接岸しています。エースポートのガラスも割れたままです。

フェリー乗り場に至っては、大規模に冠水しているために、ポンプで水を出していましたが、出しても出してもきりがありません。
まだまだ、先は長そうです。


大島に向かうフェリーに乗ると、山の青さが戻ってきたように見えました。
でも、サルベージ船が海底に沈んだ石油タンクを掘り出していました。水道の流れの関係で、いまだに海底に漂流物が流れてくるそうです。
沖合にある階上地区を見ても、まだまだ復興にはほど遠いようです。


エースポート側に作られた復興屋台村。昼間から多くの人が集まっていました。
復興を進めていくためには、少しでも力をつけていかなければなりません。

美味しい食事と、楽しいお酒、少しでも飲食店が増えることが、みんなの力になっていきます。
賑やかな笑い声が少しでも多く聞こえてくるように。


階上観光協会のホヤぼーや。
顔の傷は、津波に流されたのでしょうか。
「津波なんかに負けないぞ!」
そう言っているかのようです。

2 件のコメント:

  1. 仮組らしき柱だけで、二階を支えている家をみると、まだまだあきらめていないという気持ちが伝わってきますね。

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  2. >>Hirolinさん
    そうなんですよね。
    色々な気持ちが感じられて、言葉を失ってしまいます。

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