2011年12月26日月曜日

歡の季 ―仙台国分町―

どこの街に行っても、必ずおじゃまするお店があるのは嬉しいものです。
仙台ではここ「歡の季(かんのき)」さんです。

国分町通を歩いて行くと、ひっそりと隠れ家のようにお店があります。
この小路の雰囲気と、扉にかけられたお店の名前を見るだけで、期待できると思いませんか。


お店に行ったら、必ずコースをお願いします。
それぞれ単品でもお願いできるのですが、コースの方がはるかにお得です。そして必ず、2番目以上のコースにしましょう。

コースは突き出しの後にお刺身が出てきます。
お刺身は1切れずつ並び、下の写真のように説明書がついてきます。
白身と赤身、脂ののったものとさっぱりしたものなど、いろいろな魚が出てくるので、お酒に合わせて順番を考えたりするのが毎回の楽しみです。


かにと里芋のおまんじゅう。毎回どんなおまんじゅうが出てくるのか、これもまたここにおじゃまする楽しみです。


そして、このお店ならではの楽しみがこの雲丹プリンです。
2種類の雲丹を使い、出汁と玉子できれいにまとめているプリン。
この雲丹プリンを食べるために、コースでも2番目以上を指定する必要があるのです。
そしてお酒は、発売されたばかりの「伯楽星 残響」が出てきました。


料理とお酒もそれぞれが美味しく、楽しいのですが、一番の楽しみは店主の玉川勝義さんと日本酒談義をすることにあります。
玉川さんはご夫婦で宮城県を始めとする日本酒の事情に通じており、また日本酒の味覚についても鋭い感覚をお持ちです。

いろいろなお酒と話で盛り上がったところで、扉の開く音がしました。
「やっぱりいらっしゃいましたね。」と新澤社長の声。
びっくりして写真を撮り忘れました。

新澤さんも一緒にお酒を楽しみながら、料理も後半戦に突入です。
鰹ダシと味噌だまりを合わせた舌平目じねんじょ、アオサと蔵王甘大根の寒天固め、バルサミコ酢・白トリュフ・ポン酢を合わせた河豚白子ソテーなど。


新澤さんから新しい川崎蔵でのお酒の様子を聞いていると、次々とお酒と料理が胃の中に消えていきます。
新澤さんと一緒だと、利き酒状態になってしまうのは、毎度のこと。


玉川さんと言えば、マドラーを使ってお酒の味を調節することで知られています。
マドラーの温度や入れ方を調整することで、お酒の味を開かせたり締めたり。
「このお酒はもとはこういう味だったのだろう」とか「このお酒はこのように変化していくのだろう」ということなども推測することができるのも、この店ならではの楽しみ方。

もう1つ、このお店で欠かせないのがこの料理。
刺身に出てきた魚の肝です。その日の魚の組み合わせによって味が変わるので、まさにその日だけの深い味。最後にお酒をさらに1杯、2杯。


予想もしていなかった新澤さんの訪問に、お店とお料理とお酒と人の楽しい時間を過ごすことができました。

玉川ご夫妻、素敵なご夫婦です。



――――
・「歡の季(かんのき)」
住所 〒980-0803宮城県仙台市青葉区国分町3-2-10
電話 022-215-0363
営業時間 ランチ12:00~なくなり次第終了※水曜のみ休み
夜18:00-22:00/日曜祝日定休

0 件のコメント:

コメントを投稿